マイラージョのゆうかです。
前回はパリについてオペラ座界隈を散歩したお話まででした。1泊2日の弾丸トラベルなので凝縮して旅を進めます。
オペラ座界隈から向かったのはモンマルトルの丘にあるサクレ・クール寺院。10年前のパリ旅行で行かなかった場所です。今回の旅行で初めて行く場所だったのでとても楽しみにしていました。
モンマルトルの丘は、名だたる芸術家たちが過ごした場所です。私の好きなルノワールやダリ、彼らが過ごした土地に行けるなんて思いもしませんでした。
しかし、事前に調べると「パリの観光地で一番治安が良くない」との情報ばかり。観光客が多すぎない、午前中の比較的空いてる時間帯を目指して向かいました。
目次
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はじめてメトロ体験
モンマルトルの丘へは複数の駅からアクセスが可能です。一番近いのはAnvers駅。でもここからだと観光客だらけで、ひたすら坂を昇る道が続きます。それだけだとつまらないので、Abbesses駅からサクレ・クール寺院を目指し、芸術家たちが過ごした街を歩くことにしました。
メトロにはスリ集団がいるだとか怖い話を聞いていたので、まずは乗り換えなしで行ける駅から乗るため、ギャラリーラファイエットから北へ徒歩5-10分のTrinite d'Estienne d'Orves駅からメトロに乗ってAbbesses駅に向いました。10年前にパリに来た時には乗り降り自由の観光バスを使っていたので、今回は初めてのメトロです。
ギャラリーラファイエットから少し歩くと、荘厳な建物が見えてきました。サント・トリニテ教会です。パリは少し歩くと美しい建物に出会うことができるので、何回来ても飽きません。さて、この近くにメトロの入り口があるはず。
教会の傍にメトロの入り口がありました。パリはメトロの看板のデザインがそれぞれ違うので見つけにくいのですが、一方でそれぞれのデザインが可愛いので、見つけたときについつい写真に撮ってしまいます。
地下へ降りると、人はいるものの、整備されていない地下道って感じで少し怖い。夜で人がいなかったら、歩くのが怖いなという感じ。写真では明るく写っていますが、もう少しうっそうとした雰囲気でした。
改札口はこんな感じ。無機質な感じでパリっぽくありません。
切符はロワシーバスと同じような券売機です。特に操作に困ることはなく、一律料金なので購入は簡単です。ここの駅では紙幣が入れられる券売機が右、コインのみが左となっていました。クレジットカードはどちらも使えました。たまに紙幣やコインを認識しない券売機もあるようです。
ホームは掘削しましたって雰囲気です。メトロには、スリ集団やスリとは言えない堂々と取り囲んで財布などを盗んで行く集団もたくさんいると事前情報があったので、若干ビクビクしていましたが、そもそも誰もいませんでした。この駅が観光地から少し外れているからかもしれません。
電車は数分で到着。乗ろうとしたらドアが開かない。実は、ドアを手動レバーで開けなければいけない車両でした。でもレバーの操作方法が全然分からなくて悪戦苦闘。結局誰かが開けてくれたドアから乗り込みました。
車内はこんな感じ。空いていたので安心して座りました。これでスリ集団に囲まれることはないはず。車両はどちらかというと古い車両でした。(なお、この後乗るメトロでは新しい車両もありました。)
メトロではスリに遭うのではないかとかビクビクしていましたが、カバン開けっ放しにしないとか、寝ないとか、満員電車に乗らないとか、海外で基本的に気をつけるべきことを気を付けていれば特に問題なく過ごせて、安心しました。ちょっと私、心配しすぎですね。
ひたすら昇るぜ、サクレ・クール寺院まで
目的のAbbesses駅に到着。ここもまたメトロの看板デザインが違うのがお分かりいただけるでしょうか。アールヌーヴォーっぽい感じです。駅の外には移動遊園地(カルーセル)があったり、地元の人がフリーマーケットを開いていたり、賑わっていました。
サクレ・クール寺院に向かうには少しマイナーなAbbesses駅にしたせいか、すぐに閑静な住宅街に入りました。
目指すサクレ・クール寺院は、丘を登れば辿り着くだろうと分かっていたので、ここからは地図は持たず街歩きをします。芸術家の街なので、いろんなところにその芸術家の跡があるはず!
しかし、これが失敗。道が結構複雑で、階段と小道と坂が入り組んでいて、地図を見なかったせいで街の中にあるはずのアートには出会えず…。
アートに出会えないまま、ひたすら坂と階段を昇りました。
昇りました!
昇りました!!
ようやく寺院が見えてきました。でもまだ昇ります。膝がガクガクします。
丘の麓の駅から、丘を周遊するトラムも出ているので時間があればオススメします。また、通常観光客が降りるであろうAnvers駅からほど近くに実はケーブルカーもあるので、足腰の弱い方はそちらでも良いと思います。
今回私はたくさんモンマルトルの丘をウロウロしたかったので自分の足で歩くことにしましたが、めっちゃしんどかったです…。
ようやっと寺院の傍にたどり着きました。写真に写っている乗り物はトラムです。
めちゃくちゃ疲れたけど、振り返るとこの絶景。疲れが吹き飛びました。
来てよかった!
そして、ようやく辿り着いたサクレクール寺院!一生懸命歩いて辿り着き、この快晴と絶景で気分は最高!この写真、加工していません!
日本にいるときならセルフィーとかしないのですが、せっかくパリに来たからと自撮り棒でセルフィーしまくりました。はじめは恥ずかしかったのですが、誰も気にしていないから開き直り。
寺院の前まで行って振り返るとさらに絶景。
ここまででも十分に満足ですが、塔のてっぺんからだとさらに絶景との話だったので、昇ることに決めていました。
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サクレ・クール寺院をさらに昇る
寺院近影。寺院の中に入るときにも、手荷物チェックがありました。
まずは寺院の中でお参り。
記念コイン、買っちゃいました。結構記念コイン好きなんです。
裏。
3種類あってどれにしようか迷いました。自販機だったので2€もってて良かった♪
横にいたおじさんは、私がコインを買っているのを見て自分も欲しくなったみたいですが、2€コインがなくてお土産売り場で両替して戻って買っていました。
さて、寺院内の見学で少し落ち着いたので、いざ塔に参らん。
塔に昇るには一旦寺院の建物から外に出て、寺院に向かって左の脇道から地下に入ります。
塔に昇る入場料は、6€。あとから思うと、ヒーヒー言いながら昇らされるのに、ちょっと高い気がします。
あとはひたすら螺旋階段を昇ります。人がすれ違えない狭い螺旋階段で、窓がほとんどなくて、牢獄みたいです。どのくらい昇ったのか全然分からず、息が切れて足がガクガクする中、果てしなく続くのではないかという感覚になります。
下の写真で分かりますでしょうか。
数々の人たちが踏みしめてすり減ってデコボコしている石階段は、体重をかけると微妙にバランスが崩れて昇りにくいのです。これがさらに体へのダメージを増やしていました。途中で先に行かせてもらった老夫婦は大丈夫だったかしら・・・
サクレ・クール寺院の塔は、一旦、フェイントで「やっと階段が終わった!」と塔を昇りきったと思わせるポイントがあります。そんなフェイントで心が折れつつも、ようやく最後の塔を昇り終えました。
本当に絶景!
寺院の下ではここまでパリは見渡せませんでした。エッフェル塔も見えます。
時刻は正午前。計算どおり逆光になることなく、エッフェル塔を入れてセルフィーも撮れました。午後だと太陽の向きが変わるので逆光になるようです。
奥行20cmくらいの石のベンチがあったのでしばらくここでエビアンを飲んで休憩しました。風もそよそよ吹いて、とても気持ちいい。昔の人もたまにこの気持ちよさを味わうためにこの塔を一生懸命ヒーヒー言いながら昇ってきたのかな、と思うと感慨深いです。
なおこの展望ポイントもすごく狭くて、リュックを背負っているとすれ違えないくらいなので、人が段々増えてきてゆっくりもしていられなくなり、重い腰を上げて階段を降り始めました。
強引な水売りとミサンガ売り
寺院を出ると、手荷物検査の警備員の真横で冷たいミネラルウォーターのボトルを差し出してくる黒人の男性がいました。さも、無料で配っているかのような雰囲気です。でも当然、無料のはずがありません。
周りを見渡せば、寺院のすぐ傍の広場にも同じような輩がたくさん居ました。坂と階段を昇って来て、喉が渇いているだろう観光客のニーズをとらえていて、逆に感心しました。
他には自撮り棒売りもいました。この絶景をどうにかしてセルフィーに収めるには広角気味のレンズじゃないと難しく、自撮り棒があると確かに便利でしたので、なかなか市場調査されていて驚きます。(私は持参していました)
来た時には通らなかった、サクレ・クール寺院から伸びる階段を降りていくと今度は超強引なミサンガ売りに出くわしました。老若男女かまわず、親しげに話しかけて近寄った隙に、ミサンガ(というより色つきのタコ糸)を腕に巻く。取れなくなったところでお金を要求する手口のようです。
下の写真をご覧ください。ちょうどミサンガ売りが写り込みました。
ピンクの丸のところ、ちょうど青いジャケットを来た男性にミサンガを勝手に巻いて、青いジャケットの男性が怒って振り払ったところです。黄色の丸は、その仲間たちです。
サクレ・クール寺院に向かって昇っていく人たちがちょうど息が切れ始めて足取りがゆっくりになるあたりの、必ず通る道にたむろしており、なんともずる賢いです。
警官も近くにはいるのですが、現行犯逮捕じゃないとできないのか、罪には問えないのか、警官が注意するような場面は見ませんでした。
「モンマルトル 治安」で検索すると被害情報が多々出てきます。サクレ・クール寺院に気を取られて、また息が切れて足取りがゆっくりになるあたりで、フランス語も英語も分からない日本人だったら、訳が分からず足を止めてしまうのかな…。
行かれる方はくれぐれもご注意ください。私のように、一番近いAnvers駅から上がるのではなく、違う道から行くのもひとつの手ですね。
ちなみに私も、この横を通るときは「こんにちは!かわいいね」などと日本語で声をかけられましたが、新宿のキャッチを無視する勢いで通り過ぎたらすぐに諦めてくれました。
ではここから今度はシャンゼリゼに移動です!
つづく。
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